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●ベン・ハーと奴隷制度

ローマ帝国の奴隷とユダヤの奴隷




戦いで他国を領土とし、その敗者達を捕らえて自分たちの所有物とするローマ帝国の奴隷制度は、帝国の経済活動の一環として組み込まれていました。




覇権をねらって諸外国に出かけ遠征を繰り返していたローマ帝国も、戦利品である「戦争捕虜」を連れ帰り、奴隷として強制的に働かせて、農場の耕作に従事させたり、はたまた他の国との戦争が始まればまたこれを兵として戦場に送り込んだりして、消耗品のようにすり切れるまでこき使ったわけです。国家の存続に役立てるのだとはいえ、何とも残酷な話しです。




しかし時代を考えるとそうしていくしかなかったのでしょう。力で支配する時代であったからこその制度。映画の中では、ガレー船の漕ぎ手(犯罪者などが主体)・アリアスの邸宅でダンスを披露するアフリカ系民族・食事を運ぶ給仕・戦車競争の御者として腕をふるう剣闘士などという形で登場していました。今の時代に制度として残存している国や地域もあるようです。人間って働くのが嫌いな生き物なのでしょうか。




一方ユダヤ民族の間でも当時奴隷制が在ったことに驚きました。




ハー家に仕えるエスターとその父親サイモニデス、言葉を話せないマルク。映画では主人であるベン・ハーに仕える奴隷として、この3人が主に登場します。


この物語の中で、属州としてのユダヤはローマ帝国の圧政に苦しみながらたくましく信仰に希望を抱いて生きていく民族として描かれているのに、そのユダヤ民族も、高貴な地位にある人々となれば帝国と変わりない有様だったわけですね。




奴隷の3人とその主人であるベン・ハーとの関係は、と言えば、「仲の良い友人」であるかのように描かれていましたが、現実はそうでなかったようです。




この奴隷の存在が、当時のユダヤ人にとって、「神の恵みである」と解釈されていた事実には理解しがたいものを禁じ得ません。何か自分たちにとって都合の良いように教義も作った(解釈した)ように思えます。




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